信用取引の金利と貸株料|「コストは回数に比例する」をやめる。信用に持ち替えた瞬間、課金の単位は回数から日数に変わり、いちばん良いトレードだけが払うことになるから

本記事は情報提供を目的とした個人の見解であり、投資の勧誘・助言ではありません。特定の証券会社・サービスを推奨するものでもありません。記載の制度・料率・サービス仕様は執筆時点の公表資料に基づくもので、その後変更されている可能性があります。信用取引は預けた資金を超える損失が生じうる取引です。投資判断はご自身の責任でお願いします。

リード

手数料ゼロ時代の実効コストの回で、私はこう書きました。

コストは回数に比例し、保有期間にはほぼ比例しない。

現物株の往復コストの式には、保有期間が入っていません。1日で手仕舞っても3か月持っても、払う金額は同じです。だから打ち手は「回数を減らす」でした。前回の無料化の検査も、結局は回数の話でした。

ところが、あの式にはもう1本の軸があります

同じ記事の中で、私は自分でこう書いていました。「往復1回(0.166%)= 金利21.7日分」。制度信用の買方金利で割り算しただけの1行で、それ以上は掘りませんでした。

掘るとどうなるか。信用取引に持ち替えた瞬間、コストの課金単位が回数から日数に変わります。

そして、これが本題です。日数を稼ぐのは、勝っているトレードだけです。 負けたトレードは損切りで数日で終わります。長く持てるのは、上がり続けている銘柄だけです。

つまり——

信用の金利は、あなたのいちばん良いトレードに、いちばん多く課金する。

年2.80%と書いてあると、たいした額に見えません。実際、建玉37万5千円なら1日28円77銭です。缶コーヒーより安い。ですがこの28円は、利を伸ばせという順張りの設計と、正面から反対方向を向いています

金額の話ではありません。向きの話です。


結論:課金の単位が変わると、正しい行動が変わる

  • 現物の往復コストは回数に比例する。信用の金利・貸株料は日数に比例する。同じ「コストを減らせ」でも、打ち手が逆になる
  • 建玉37万5千円・買方金利年2.80%なら1日28.77円呼値が作る往復コストの下限623円(0.1661%)と釣り合うのは21.7暦日=約15営業日数日〜数週間の順張りは、ちょうどこの境目に乗っている
  • 日数は営業日ではなく暦日。金利は「建受渡日から返済受渡日までの日数」で計算され、土日祝も入る。年245営業日に対して365日課金されるので、1営業日持つコストは実効1.49日分。20営業日(28暦日)で805円=往復コストの1.29倍
  • しかも受渡日は営業日なので、同じ2営業日の保有でも、受渡日が週末をまたぐかどうかで課金日数が2日と4日に分かれる
  • 中核:日数を稼ぐのは勝ちトレードだけ。勝率40%・勝ちは30営業日・負けは5営業日で切る前提なら、支払う金利の80%を、勝っているトレードが負担しているチキン利食いを直そうとしているのに、コスト構造は逆を向いている
  • レバレッジはシャープレシオを必ず下げるNISAは税引後を1.2549倍にスケールするだけでシャープ不変だったが、信用は借入分に金利が確定的にかかるので、期待値の増え方がブレ幅の増え方に追いつかない。年率7%・ブレ25%・3.3倍なら0.280 → 0.202(−27.9%)
  • しかもこの目減り率は保有期間に依存しない。「短く持てば金利は小さい」は金額としては正しいが、期待リターンも同じだけ小さくなるので、割合は変わらない
  • 実務でいちばん危ないのはここ:委託保証金率30%(レバレッジ3.3倍)だと、株価−10%で追証が出る。維持率25%の会社なら**−5%**。損切り−8%は、追証より後ろに置かれることがある
  • したがってレバレッジは「何倍まで出せるか」ではなく「損切りが追証より手前に来るか」で決まる。維持率20%+損切り8%+ギャップ余裕10%=保証金率38%以上=レバレッジ2.6倍が上限
  • カレンダーが出口を持っているのも信用の特徴。制度信用は返済期限6か月、権利確定日をまたぐ買建玉には名義書換料55円、建約定日から1か月ごとに事務管理費日付が出口を決めた瞬間、値動きは決定権を失う——その3回目
  • 売り方のコストは上限が事前に分からない。逆日歩(品貸料)は入札で決まり、権利落日の前営業日は最高料率が4倍になる。買い方はこれを受け取る側だが、予測できない受取は収益源にならない
  • 単価は上がっている。無担保コールO/Nの誘導目標は1.0%程度(2026年6月)。ある対面証券は制度信用の買方金利を1.35%→1.97%、別の会社は**2.38%→2.52%**に引き上げ、理由を「市場の金利水準が上昇していることを踏まえ」と書いている。手数料はゼロに向かい、金利は上がっている
  • 市場全体では、信用の買い残高6兆5,293億円(2026年8月28日申込現在)に対し、年1.2〜2.8%なら年784億〜1,828億円無料化で消えた1社分の手数料(年約380億円)より大きい
  • 実務の持ち帰りは1つ。信用を使うなら、決めるのは「何倍か」ではなく「何日か」。日数の予算を先に書く

第1部:あの式には、軸がもう1本あった

まず、手数料ゼロ時代の実効コストの回で作った式を思い出します。

現物株の往復コストは、だいたいこう書けます。

往復コスト = 売買手数料(往復)+ スプレッド(往復)

このうち手数料は多くの場合ゼロになりました。残るスプレッドの下限は呼値の単位 ÷ 株価で、株価3,010円のその他銘柄(呼値5円)なら**0.1661%**です。

この式に、保有期間は入っていません。1日で手仕舞っても3か月持っても、払う金額は同じ623円(建玉37万5千円の場合)です。

では信用取引はどうか。同じ建玉を、自己資金ではなく借りたお金で持つと、式にもう1項が足されます。

往復コスト = スプレッド(往復)+ 金利 × 日数

そして各社の公表資料によれば、この計算式は次の形です。

買方(売方)金利= 新規建約定金額× 買方(売方)金利/100×日数/365

日数の定義は「新規建受渡日から決済受渡日までの期間」。ある大手ネット証券の基本ルールでは「(建受渡日から返済受渡日までの日数)×建玉金額×金利(年率)÷365日」と書かれ、「祝休日を含む場合は、その分も金利が発生」と明記されています。

つまり、現物と信用ではコストの課金単位が違います

課金の単位減らす方法
現物のスプレッド回数売買の回数を減らす
信用の金利・貸株料日数保有する日数を減らす

これは細かい違いではありません。「コストを減らせ」という同じ命令が、正反対の行動を指します。

  • 回数側だけを見ると:1回を長く持つほど、1回あたりのコスト比率は下がる(値幅は伸びるのにコストは一定だから)
  • 日数側だけを見ると:長く持つほどコストは増える

チキン利食いの回で私が主張したことは、前者に乗っていました。早く利確すると値幅だけ縮んでコストは一定なので、コスト比率が倍になる。だから伸ばせ、と。

信用に持ち替えると、この主張の足場が半分崩れます。 伸ばした分だけ、日数側のコストが増えるからです。

交点は、順張りのど真ん中にある

では、どちらが大きいのか。計算してみます。

前提はエントリー前チェックリストの回の資金逆算をそのまま使います。総資産300万円・許容損失1%・損切り−8% → 建玉37万5千円

  • 往復コスト:375,000 × 0.1661% = 623円(何日持っても同じ)
  • 金利(年2.80%):375,000 × 2.80% ÷ 365 = 1日28.77円

釣り合う日数は、623 ÷ 28.77 = 21.7暦日。営業日に直すと約15営業日です。

建玉37万5千円の往復コストと信用金利を、保有した暦日数の関数として比較した図。往復コスト623円は水平な直線で、何日持っても変わらない。信用の買方金利は1日28.77円ずつ増える右上がりの直線で、21.7暦日(約15営業日)で往復コストと交わる。数日から数週間の順張りが収まる5〜20営業日の範囲は、ちょうどこの交点をまたいでいる。20営業日(28暦日)持つと金利は805円で、往復コスト623円の1.29倍になる

数日〜数週間の順張りは、この交点の上に乗っています。

  • 5営業日(7暦日):金利201円=往復コストの0.32倍
  • 10営業日(14暦日):403円=0.65倍
  • 20営業日(28暦日):805円=1.29倍
  • 40営業日(56暦日):1,611円=2.59倍

つまり、20営業日持った時点で、金利は「もう1回余分に売買した」より高くなっています

前々回、私は「1回余分に回すことは3週間余分に持つことと同じ」と書きました。あれは現物の話でした。信用では、その等号が実際に成立します。回数側と日数側が、同じ土俵で比較できる大きさになるのです。


第2部:日数の数え方は、思っているより長い

年2.80%を「1日あたり0.00767%」と割り算するとき、私たちはたいてい保有した営業日数を思い浮かべます。「5日持ったから5日分」と。

違います。 金利は暦日で計算されます。

245営業日に対して、365日ぶん課金される

東京証券取引所の1年の立会日数はおおむね245日前後です。しかし金利は365日で課金されます。したがって——

1営業日ポジションを持つことの実効コストは、1.49日分です。

365 ÷ 245 = 1.490

「20営業日持った」と思っているとき、実際に課金されているのは28暦日ぶん(4週間)です。祝日をまたげばさらに増えます。日本の株式市場は年間の休場日が多いので、この差は小さくありません。

受渡日が週末をまたぐかどうかで、2倍になる

もう一段、細かい話をします。日数の起点と終点は受渡日です。そして日本株の受渡は、2019年7月16日約定分からT+2(取引日から起算して3営業日目)になりました。

受渡日は営業日です。ということは、約定日が2営業日離れていても、受渡日の間に週末が入るかどうかで課金日数が変わります

保有建受渡日返済受渡日課金日数
月曜に建て、水曜に返済(2営業日)水曜金曜2日
火曜に建て、木曜に返済(2営業日)木曜翌週月曜4日

同じ「2営業日の保有」で、2倍違います

これは知っていてもどうにもなりません。曜日で建玉を選ぶのは、日付で入口を決めることそのものだからです。やるべきなのは、曜日を選ぶことではなく、この誤差の大きさを知っておくことです。

短く持つほど、この曜日効果の比率は大きくなります。2営業日で2倍、20営業日なら数%の差にすぎません。日数側のコストは、短期ほど「読みにくい」のです。

金額としては、たしかに小さい

ここで正直に書いておきます。建玉37万5千円の20営業日で805円。これは大きな額ではありません。

私がこの記事で問題にしているのは金額ではなく、この805円が誰の財布から出ているかです。次がその話です。


第3部:金利の8割は、勝っているトレードが払っている

順張りの設計は、損切りは浅く早く、利は伸ばすです。トレーリングストップ期待値の設計も、全部この非対称を前提にしています。

この設計が正しく機能しているとき、保有日数の分布はどうなるかを考えてみます。

  • 負けたトレード:損切りに当たって数日で終わる
  • 勝ったトレード:トレンドが続くかぎり持ち続ける

つまり、日数は勝ちトレードに偏ります

架空の数字で計算します。勝率40%、勝ちトレードの平均保有30営業日、負けトレードは5営業日で損切り。

割合平均保有日数の寄与
勝ち40%30営業日12.0
負け60%5営業日3.0
合計100%15.0営業日15.0

支払う金利の 12.0 ÷ 15.0 = 80% を、勝っているトレードが負担しています。

勝率を変えても結論は動きません。勝率30%なら72%、勝率50%なら85.7%です。順張りが正しく機能しているほど、この比率は上がります。

なぜこれが問題なのか

チキン利食いの回で、私はこう書きました。リターンの分布は正に歪んでいるので、一番良い銘柄だけを狙い撃ちで切り落とすと、期待値が壊れる。だから伸ばせ、と。

そして対策は「意志ではなく設計」でした。判断回数を減らし、出口を値動きの言葉で先に書き、注文は夜に出す。

信用の金利は、その設計に逆向きの圧力を毎日かけてきます。

しかも、かけ方が悪質です。含み益が乗って、順調に伸びているポジションほど、日々の金利は積み上がっていきます。証券会社の画面には毎日その数字が表示されます。「もう2週間持っている」「金利が800円になった」。

これは金額の問題ではありません。「そろそろ利確する理由」を、制度が毎日1つずつ供給してくるという問題です。塩漬けの回で書いた「理由の後付け」の、ちょうど裏返しです。あちらは持ち続ける理由を後から作る話でした。こちらは降りる理由が勝手に増えていく話です。

そして、いちばん皮肉なのはここです。

金利をいちばん多く払っているトレードは、いちばん利益を出しているトレードです。

805円の金利を払っているとき、そのポジションはおそらく20営業日にわたってトレンドを伸ばしています。チキン利食いの回で使ったケースB(勝率35%・平均+12%・損切り−5%)の勝ちトレードなら、建玉37万5千円に対する利益は45,000円です。805円は、その1.8%にすぎません。

金利は、あなたの一番良いトレードに一番多く課金する。そして、その額は結局小さい。

この2つは矛盾しません。両方本当です。だから正しい態度は「金利が惜しいから早く利確する」ではなく、**「金利は日数の予算として最初に引いておき、出口の判断材料には入れない」**になります。実装は第10部で書きます。


第4部:レバレッジは期待値を増やすが、シャープレシオは必ず下げる

NISAの回で、私はこういう計算をしました。

損益通算が効く課税口座では、税引後の損益は利益も損失も0.79685倍になります。NISAは1.0倍。つまりNISAの税引後の分布は、課税口座を1.2549倍にスケールしただけです。期待値もブレ幅も同率で増えるので、シャープレシオは変わりません。だからNISAは「非課税制度」ではなく「シャープレシオを変えないレバレッジ」だ、と。

信用取引は、これと決定的に違います。

信用でレバレッジをL倍にすると、期待リターンとブレ幅はどちらもL倍になりますが、借りた分(L−1)には確定的に金利がかかります

レバレッジ後の期待リターン = L × μ − (L−1) × i
レバレッジ後のブレ幅       = L × σ

期待値からは引かれるのに、ブレ幅からは引かれません。確定的なコストだからです。

年率μ=7%・σ=25%・金利i=2.80%で計算します。

期待リターンブレ幅シャープレシオ
現物(1倍)7.00%25.0%0.280
2倍11.20%50.0%0.224(−20.0%)
3.3倍(保証金率30%)16.66%82.5%0.202(−27.9%)
NISA(税引後1.2549倍)0.280(不変)

同じ「レバレッジ」でも、性質がまったく違います。

  • NISAのレバレッジ:分布をまるごと拡大する(シャープ不変)
  • 信用のレバレッジ:期待値だけ削ってから拡大する(シャープ低下)

「短く持てば金利は小さい」は、半分しか正しくない

ここで私自身が最初に間違えた点を書いておきます。

「金利は日数に比例するのだから、数日で手仕舞う順張りなら金利の影響は小さいはずだ」——そう思って計算しました。金額としては正しいのですが、割合としては間違いです。

期待リターンに占める金利の割合を式で書くと、こうなります。

金利 ÷ 期待リターン = (L−1) × i × t ÷ (L × μ × t) = (L−1) × i ÷ (L × μ)

tが約分されて消えます。 期待リターンも金利も、どちらも時間に比例するからです。したがって——

保有期間を短くしても、期待リターンのうち金利に食われる割合は変わりません。 上の前提(L=3.3、i=2.80%、μ=7%)なら、**保有期間が何日でも27.9%**です。

短く持って減るのは金額であって、比率ではありません

では、保有期間で何が変わるのか。金利と往復コストの比較だけが変わります(第1部の21.7日)。短期では往復コストが支配的、長期では金利が支配的。信用の短期売買が「金利的に有利」なのではなく、単に別のコストが主役になるだけです。

この点は、兼業にデイトレは向かないという回と真正面から衝突します。日をまたがなければ金利は0円になる商品(一般信用の「いちにち信用」は買方金利も貸株料も年0.00%)が実際に存在し、コスト構造は「日をまたぐな」と言ってきます。しかし兼業が場中に判断できないという事実は、コスト構造では変わりません

コストの都合で時間軸を選ぶのは、順番が逆です。 時間軸は「判断が要求される時間に自分が判断できるか」で決めるものでした。コストは、選んだ時間軸のなかで削るものです。


第5部:損切りより先に、追証が来ることがある

ここからが、この記事でいちばん実害の大きい話です。

信用取引の委託保証金率は、法令で30%以上、最低30万円以上と定められています。保証金率30%=レバレッジは最大約3.3倍です。

そして各社は委託保証金維持率を定めています。ある大手ネット証券は20%、別の会社はオンラインサービスで25%としています。維持率を割ると追証(追加保証金)が発生し、期限内に入金または建玉の返済をしなければ強制決済されます。差入期限は、ある会社の公表資料では「追証が発生した日の翌々営業日12:00(正午)まで」です。

維持率は、おおむね「保証金 ÷ 建玉金額」で、建玉の評価損は保証金から差し引かれます。分母は建玉金額(約定金額)です。すると、評価損だけが動く単純なケースでは、追証が出る下落率はこう書けます。

追証が出る下落率 = 委託保証金率 − 委託保証金維持率

計算します。

委託保証金率別に、追証が発生する株価の下落率と損切り−8%の位置関係を示した図。委託保証金率30%(レバレッジ3.3倍)では維持率20%なら株価−10%、維持率25%なら−5%で追証が発生し、後者は損切り−8%より手前に来る。委託保証金率40%(2.5倍)では−20%と−15%、50%(2.0倍)では−30%と−25%で、いずれも損切りラインより十分後ろにある

委託保証金率レバレッジ維持率20%なら維持率25%なら
30%3.3倍−10%−5%
40%2.5倍−20%−15%
50%2.0倍−30%−25%

レバレッジをめいっぱい使うと、株価−10%で追証です。 損切り−8%のわずか2ポイント後ろです。維持率25%の会社なら**−5%で、損切りより手前**に来ます。

なぜこれが「順張りの設計が壊れる」ことなのか

エントリー前チェックリストの回で、私は損切りが常に執行できるとは限らないと書きました。制限値幅に張り付けば逆指値は約定しません。追証は、その第2のケースです。

しかも壊れ方が違います。制限値幅は「損切りが執行されない」でした。追証は——

  • 損切りラインに当たる前に、証券会社の側の期限で決済を迫られる
  • しかも追証が出るのは、相場全体が崩れている日である可能性が高い
  • そして期限は翌々営業日の正午という、値動きとは何の関係もない時刻である

現金比率の回で、私は2024年8月5日の日経平均が史上最大の下げ幅を記録し、翌8月6日に史上最大の上げ幅で戻したことを書きました。順張り投資家にとって危険なのは暴落そのものではなく、暴落後の急反発に乗れないことでした。

追証は、その反発の直前に、強制的に降ろす仕組みです。

この構造を大規模に観測したのが、2015年の中国株の暴落を口座レベルのデータで調べた研究です(Bian, He, Shue & Zhou, NBER WP 25040)。ブローカー融資口座約18万・シャドー融資口座約15万を分析し、強制決済ライン(Pingcang Line)に近い口座を多く抱えた銘柄ほど売り圧力が集中し、上位10分位の銘柄は下位10分位を10〜15営業日で約5%ポイント下回り、30〜40営業日で価格差が戻ったと報告しています。レバレッジ平均はシャドー口座6.6倍・ブローカー口座1.4倍で、制約の緩い側がクラッシュにより大きく寄与していました。

一時的に下げて戻るなら、持っていた人には何も起きません。強制的に降ろされた人にだけ、損失が確定します。

もう1本、規制の側から見た研究があります。2010年10月に米CFTCが個人向けFXのレバレッジを制限した前後を調べた Heimer & Simsek (2019, Journal of Financial Economics) は、“the leverage constraint reduces trading volume by 23 percent, improves high-leverage traders’ portfolio return by 18 percentage points per month”(レバレッジ制約は取引量を23%減らし、高レバレッジトレーダーの月次リターンを18パーセントポイント改善した)と報告しています。

※どちらも日本の株式信用取引ではありません(中国の株式市場と、米国の個人向けFX)。この留保は第9部で改めて書きます。

したがって、レバレッジは倍率で決めない

ここから実装が1つ出ます。レバレッジは「何倍まで出せるか」ではなく、「損切りが追証より手前に来るか」で決めます。

必要な委託保証金率は、こう書けます。

必要な保証金率 = 維持率 + 損切り幅 + ギャップの余裕

維持率20%・損切り8%・ギャップ余裕10%なら、38%以上。レバレッジに直すと約2.6倍が上限です。3.3倍は、この式では最初から選択肢に入りません。

「ギャップの余裕10%」に厳密な根拠はありません。好決算なのに急落したケースで見たように、決算をまたげば1日で−8.79%や−12.7%は起こります。逆指値をすり抜ける値幅を、あらかじめ見込んでおくための数字です。

非対称:6回目

NISAコスト配当と優待損出し配当落ちの5本で、同じ形が繰り返し出ました。受け取る額は小さく、出口ルールを歪めたときのコストはその数倍から数百倍、というものです。

信用でも同じ計算をします。建玉37万5千円をレバレッジ3.3倍(123万7,500円)にして、期待値+0.95%のケースBを28暦日で回した場合。

金額
レバレッジで増えた期待手取り(金利1,853円を引いた後)+6,341円
追証(−10%)で強制決済されたときの損失−123,750円(自己資金の33.0%)
19.5倍

6回目です。 そして今回は、これまでの5回と違って、歪めるのは自分ではなく証券会社です。出口ルールを守る意志があっても、追証は勝手に来ます。


第6部:カレンダーが出口を持っている

配当・優待・貸株が出口を歪める回で、私はこう書きました。

日付が出口を決めた瞬間、値動きは決定権を失う。

あれは「権利付最終日まで持つ」という自発的な判断の話でした。信用取引では、制度の側が日付を持っています

制度信用は返済期限6か月

日本取引所グループの説明では、制度信用取引は「返済期限が6か月以内であること、品貸料を授受することや対象銘柄等が証券取引所の規則により定められている」もので、「信用取引による貸付けは、6か月以内に返済しなければなりません」。

数日〜数週間の順張りでは、まず当たりません。当たるのは、6か月トレンドが続いた場合だけです。 つまり——

期限に当たるのは、あなたのいちばん良いトレードです。

第3部とまったく同じ構造がここにも出ます。負けたトレードは6か月も持ちません。制度が用意した日付は、勝っているポジションにだけ効きます

なお、一般信用取引は「返済期限等について証券会社と顧客との間で合意した内容に従って行う」ものなので、「無期限」の区分もあれば「14日」「新規建日当日」もあります。期限を外したいなら一般信用ですが、料率は区分によって違います

6か月持つと、金利は建玉の1.4%

計算しておきます。年2.80%で183日なら5,264円=建玉の1.40%。往復コスト623円の8.4倍です。

「日数の予算」を書く価値があるのは、この桁になってからです。

またぐと発生するコストが、もう2種類ある

日数比例でも回数比例でもない、第3のカテゴリがあります。「またいだ回数」で発生するものです。

  • 名義書換料(権利処理手数料):「権利確定日を越えて買建をしている場合」に、1売買単位あたり55円(ある大手ネット証券の公表料率)。建玉37万5千円に対して0.0147%=往復コストの8.8%
  • 事務管理費(管理料):「建約定日から1カ月経過するごとに」1株あたり11銭

どちらも金額は小さい。ですが**発生の条件が「日数」でも「回数」でもなく「日付をまたいだかどうか」**である点が重要です。順張りの出口は値動きで決めるものですから、この3つ目のカテゴリは、出口の判断材料に入れてはいけません

配当は、現物より少し多く受け取る

もう1つ、信用ならではの非対称があります。買建玉は配当を受け取れませんが、配当落調整金を受け取ります。

各社の説明では、買建玉は「配当金額から15.315%の源泉徴収税額相当分を控除した後の金額(配当金×84.685%)」を受け取ります。現物の受取は源泉20.315%控除後の**79.685%**ですから、信用買いのほうが5ポイント多いわけです(ただし配当所得ではなく譲渡損益として処理されるので、最終的な手取りは口座区分と申告次第で、税務の詳細は本記事の範囲外です)。

ここで注意が要ります。「信用のほうが配当を多く受け取れる」は、権利日まで持つ理由になりません。

配当落ちの大きさを調べた回で見たとおり、日本の3月末の権利落ち日の平均は−1.528%で、高配当上位銘柄では配当の約2倍下げるという報告もありました。受け取る5ポイントの差より、落ち幅のブレのほうが桁違いに大きいというのが、あの記事の結論です。


第7部:売り方のコストは、上限が事前に分からない

順張りは基本的に買いですが、コストの構造を理解するために売り方も見ておきます。

売建の場合、金利は年0.00%で、代わりに貸株料(ある大手ネット証券の制度信用で年1.10%)を払います。これも日数比例です。

問題は**逆日歩(品貸料)**です。日本取引所グループの説明はこうです。

貸借取引において、貸株残高が融資残高を超過して株不足が発生した場合、証券金融会社は、その不足株数を入札形式で証券会社または生損保等の機関投資家から調達しますが、その入札により決定された料率を品貸料といいます。品貸料がついた銘柄について、制度信用取引を行っている全ての売り顧客は当該金額を支払わなければならず、また全ての買い顧客は当該金額を受け取ることができます。

ここには3つの性質が含まれています。

  1. 料率は入札で決まる=建てるときには分からない
  2. 売り顧客は全員支払い、買い顧客は全員受け取る=自分が入札に参加していなくても関係する
  3. 日数は借入日数=「借入日の翌日が休日の場合は、借株先への株式の返済日が繰り延べられることとなり、品貸日数は繰り延べ日数に応じて増える」

さらに、日本証券金融の説明によれば最高料率(上限)は「貸借値段(…)に売買単位を乗じた投資単位に応じてあらかじめ定められて」おり、権利付銘柄には権利落日6営業日前から権利落日2営業日前まで2倍、権利落日の前営業日は4倍の倍率が適用されます(注意喚起銘柄は通知日の翌営業日から取消日の前営業日まで2倍)。ただし倍率は上限に対して適用されるだけで、実際の料率そのものが自動的に倍になるわけではありません。

買い方にとっては「受け取る側」だが、収益源にはならない

順張りの買い方から見ると、逆日歩は受け取る側です。得です。

ですが、予測できない受取は収益源になりません

理由は配当落ちの回で書いたことと同じです。事前に金額が分からず、しかもその額は値動きのブレ幅に比べてはるかに小さい。建玉の判断材料に入れた瞬間、それは「値動き以外の保有理由」になります。

そして、逆日歩が付いているという事実そのものには意味があります。売り残が積み上がっているということだからです。それは出来高の読み方需給の位置の材料であって、受け取れる金額の話ではありません。区別しておきます。


第8部:それでも信用を使っていい場面

ここまで信用のコストばかり書いてきたので、対称に扱います。信用取引そのものが悪い、という話ではありません。

  1. 売り建てができる。現物では下落局面で何もできませんが、信用なら建てられます(ただし順張りの売りは買いと対称ではありません。上昇と下落では値動きの性質が違います)
  2. 資金効率。同じ資金で複数銘柄に分散でき、1銘柄あたりの上限を守りやすくなる場合があります。レバレッジをかけるためでなく、分散のために使うなら筋が通ります
  3. 受渡代金の待ち時間がない。現物は売却代金の受渡がT+2なので、資金の回転に制約があります。信用ならこの制約が外れます
  4. つなぎ売りのように、値動きのリスクを外す目的で使う場面もあります(ただしコストの計算は別途必要です)
  5. 1日で完結する取引なら、日数比例のコストはほぼゼロ。「いちにち信用」の区分では買方金利も貸株料も年0.00%です

5について、もう一度だけ書きます。コストの都合で時間軸を選ばないでください。 日をまたがない取引が安いのは事実ですが、兼業がデイトレに向かない理由は、コストではなく判断が要求される時間に本業があるからでした。安いという理由で、判断できない時間帯に判断を移すのは本末転倒です。


第9部:自分に不利な材料

いつもどおり、独立のセクションで書きます。

  1. 金額は小さい。第2部で計算したとおり、建玉37万5千円を20営業日持って805円です。この記事は「金利が高いから信用を使うな」という話ではありません。課金の単位が変わることで、正しい行動が変わるという話です
  2. 金利は「だらだら持つこと」に課金する唯一、良い方向に働くコストでもある塩漬けには、日数に比例した罰金が毎日かかります。出口のない保有を機械的にコスト化してくれる仕組みは、実はあまりありません。私の主張に対する最強の反論はこれです
  3. 引用した2本の研究は、日本の株式信用取引ではありません。Heimer & Simsek は米国の個人向けFX(2010年のCFTC規制)、Bian ほかは中国の2015年(シャドー融資という日本にない仕組みを含み、レバレッジ水準も平均6.6倍と桁が違う)。日本の信用取引に同じ数値が当てはまるとは考えていません。借りているのは数字ではなく、「強制決済の閾値に近い口座が多いほど、値動きが増幅される」という構造です
  4. 維持率の計算は単純化しています。実際は代用有価証券の評価額も動きますし、掛目、複数建玉の評価損益の合算、諸費用の扱いが各社で違います。「保証金率−維持率」は目安の一例であって、実際の追証ラインではありません
  5. 料率は会社・区分・銘柄で違い、いま動いています。本文の年2.80%はある大手ネット証券の制度信用の通常金利で、同じ会社に優遇金利(2.28%)もあります。対面証券では1.2%台から3%超まで幅があります。必ずご自分の口座の公表料率で計算し直してください
  6. シャープレシオの計算は無リスク金利をゼロとした単純化です。厳密には超過リターンで測ります。また年率μ=7%・σ=25%はすべて架空の前提です
  7. 「金利の80%は勝ちトレードが払う」は架空の分布の計算です。勝率・平均保有日数は仮定値で、実データではありません。ご自分のトレード記録で計算し直せる形にしてあります
  8. 信用の買い残高から市場全体の金利負担を推計した計算は、非常に粗いものです。買残には対面口座も機関経由も含まれ、適用金利はばらばらです。桁を見るための計算であって、精度のある推計ではありません
  9. 逆日歩の最高料率の具体的な金額は、本記事では引用していません。日本証券金融が早見表を公表していますが、執筆時点で表の数値を確実に読み取れなかったため、ルール(投資単位に応じて定められている/倍率適用)だけを引用しています
  10. 第5部の「ギャップの余裕10%」に根拠はありません。過去の急落事例から取った目安の一例です

第10部:設計——決めるのは倍率ではなく日数

対策は、いつもどおり「意志」ではなく「設計」に寄せます。

① 買う前に「日数の予算」を書く

買う前の60秒に、1行足すだけです。「想定保有:◯営業日/金利の予算:◯円」

予算を先に書く理由は、金利を節約するためではありません。出口の判断材料に金利を入れないためです。先に払うと決めておけば、20営業日目に「もう805円払っている」と表示されても、それは既定の支出であって新しい情報ではなくなります。

② レバレッジは倍率でなく、追証までの距離で決める

必要な委託保証金率 = 維持率 + 損切り幅 + ギャップの余裕

維持率20%・損切り8%・余裕10%なら38%以上=約2.6倍が上限。ご自分の口座の維持率で計算し直してください。維持率が25%の会社なら、必要な保証金率は43%=2.3倍です。

判定は一問で足ります。「損切りに当たるより先に、追証が来ないか」。来るなら、レバレッジが高すぎます。

③ 建玉のサイズは、現物と同じ式で出す

ポジションサイジングの式(許容損失 ÷ 損切り幅)は、信用でも変わりません。変わるのは「出せる上限」だけで、「出すべき金額」ではありません。

信用の画面が「あと◯円建てられます」と表示するのは上限です。上限は目標ではありません。

④ 日数側のコストは、月1回まとめて集計する

トレード記録の月次集計に、金利・貸株料・諸費用の合計を1行足します。毎日見る必要はありません。というより、毎日見てはいけません道具が変えるのは判断を求められる回数だから)。

集計の目的は1つ。タグ別の期待値から、日数側のコストを引くことです。コストの回で「記録の買値は指値でなく約定価格を書け」と書いたのと同じ理由です。引き忘れると、タグの符号を取り違えます。

⑤ 権利確定日と6か月期限は、予定表としてだけ持つ

入口の条件に日付を入れない出口の条件にも日付を入れない。これは信用でも同じです。

ただし制度信用の期限だけは、こちらの意思と関係なく執行されます。だから期限は「出口の理由」ではなく「予定表」として持ちます。期限の1か月前に、値動きの条件で判断する。それだけです。

コピー用

【信用を使う前の4行】
1) 想定保有:___営業日(=暦日で約___日)/金利の予算:___円
2) 損切り:−___%/追証ライン:保証金率___% − 維持率___% = −___%
   → 損切りは追証より手前か?( NO なら建玉を減らす )
3) 建玉:許容損失 ÷ 損切り幅 = ___円(上限ではなく、この金額)
4) 期限:制度なら建てた日から6か月/権利確定日は「予定表」に書くだけ

【毎月1回だけ】
・金利・貸株料・諸費用の合計を集計し、タグ別の期待値から引く

留保

  1. 本記事の料率・仕様は執筆時点の各社公表資料に基づくもので、変更されます。特に金利は市場金利に連動して動いており、本文で引用した引き上げは2026年に入ってからのものです
  2. 本文の年2.80%・貸株料1.10%・事務管理費・名義書換料・配当落調整金の率は、ある大手ネット証券の公表値の一例です。会社・区分・銘柄によって異なります
  3. 委託保証金維持率と追証の水準・期限は会社ごとに異なります。必ずご自分の口座の規定を確認してください
  4. 「保証金率−維持率=追証が出る下落率」は、評価損だけが動く単純化した計算です。代用有価証券の値動き・掛目・複数建玉の合算・諸費用は含めていません
  5. 数値例はすべて架空の前提(総資産300万円・許容損失1%・損切り−8%・建玉37万5千円・株価3,010円・呼値5円)に基づきます
  6. シャープレシオの計算は無リスク金利ゼロの単純化で、μ=7%・σ=25%は架空の仮定です
  7. 「金利の80%を勝ちトレードが払う」は架空の勝率・保有日数から出した計算で、実データではありません
  8. 市場全体の金利負担の推計(年784億〜1,828億円)は、買い残高に一律の料率を掛けた桁を見るためだけの計算です
  9. 引用した学術研究は米国のFX市場・中国の株式市場を対象としたもので、日本の株式信用取引を直接調べたものではありません
  10. 配当落調整金の税務上の扱いには触れていません。筆者は税理士ではなく、本記事は税務助言ではありません。個別の取扱いは税務署または税理士にご確認ください
  11. 信用取引は預けた資金以上の損失が生じうる取引です。本記事はその使用を勧めるものではありません

まとめ

  • 現物のコストは回数に比例し、信用の金利・貸株料は日数に比例する。同じ「コストを減らせ」が、逆の行動を指す
  • 建玉37万5千円・年2.80%なら1日28.77円。往復コスト623円と釣り合うのは21.7暦日=約15営業日で、数日〜数週間の順張りはこの境目に乗っている
  • 日数は暦日。年245営業日に対して365日課金されるので、1営業日は実効1.49日分。受渡日が週末をまたぐかどうかで、同じ2営業日の保有が2日にも4日にもなる
  • 日数を稼ぐのは勝ちトレードだけ。勝率40%・勝ち30営業日・負け5営業日なら、金利の80%を勝っているトレードが払う。順張りが機能しているほど、この比率は上がる
  • レバレッジはシャープレシオを必ず下げる。NISAが分布を1.2549倍に拡大するだけ(シャープ不変)だったのに対し、信用は期待値だけ削ってから拡大する。3.3倍で0.280 → 0.202
  • しかもその目減り率(27.9%)は保有期間に依存しない。短く持って減るのは金額であって、割合ではない
  • 委託保証金率30%だと、株価−10%で追証。維持率25%の会社なら**−5%=損切り−8%より手前**。損切りが執行される前に、証券会社の期限で降ろされる
  • したがってレバレッジは倍率で決めない。維持率+損切り幅+ギャップ余裕=保証金率38%以上=約2.6倍が上限
  • カレンダーが出口を持っている(制度信用6か月・名義書換料・事務管理費)。そして期限に当たるのは、6か月トレンドが続いた一番良いトレードだけ
  • 売り方のコストは上限が事前に分からない(逆日歩は入札で決まり、権利落日の前営業日は最高料率が4倍)。買い方は受け取る側だが、予測できない受取は収益源にならない
  • 手数料はゼロに向かい、金利は上がっている。無担保コールO/Nの誘導目標は1.0%程度、対面証券は「市場の金利水準が上昇していることを踏まえ」制度信用の買方金利を引き上げている
  • 実務の持ち帰りは1つ。決めるのは「何倍か」ではなく「何日か」

前回、私は「手数料が無料になったから回してもいい」という自分の言い訳を潰しました。その続きを書くつもりで信用取引の料率表を開いて、いちばん驚いたのは金額ではありませんでした。

払う相手が変わっていたことです。

現物のスプレッドは、売買した瞬間に、市場に払っています。信用の金利は、持っているあいだ、毎日払っています。前者は「決めた回数」への課金で、後者は「決めなかった日数」への課金です。

そして順張りは、決めない日数を長く取る手法です。上がっているあいだは何もしない。それが利を伸ばすということでした。

信用は、その「何もしない」に値札を付けます。

値札そのものは安い。20営業日で805円です。問題は、その値札が一番うまくいっているポジションにだけ、毎日大きく表示されることのほうです。

だから決めておきます。日数の予算は買う前に書き、出口は値動きで決める。 金利は、払うと決めた金額であって、降りる理由ではありません。

次の一歩

次に読む:手数料ゼロ時代の実効コスト(記事045)/手数料無料化で売買は増えたのか(記事051)/NISAで順張り(モメチン)はできるのか(記事044)/損切りラインの決め方(記事011

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本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品・金融機関・サービスの取得、売却、保有、利用を推奨・勧誘するものではありません。また、投資助言を行うものでもありません。信用取引は、預託した委託保証金を上回る損失が生じるおそれのある取引です。 記載の金利・貸株料・諸費用、委託保証金率および維持率、取引所および証券金融会社の制度、各社の公表数値は執筆時点の公表資料に基づくものであり、その後変更されている可能性があります。実際の適用料率および取引条件は、必ずご利用の金融機関の最新の公表資料および契約締結前交付書面をご確認ください。筆者は税理士ではなく、本記事は税務に関する助言ではありません。 個別の税務上の取扱いについては、所轄の税務署または税理士にご確認ください。本記事の内容は筆者個人の見解に基づくものであり、正確性・完全性を保証するものではありません。記載の計算例はすべて架空の前提に基づくものであり、将来の値動き・取引コスト・損益を予測するものではありません。 引用した研究の数値は、公表された論文・要旨に基づくもので、解釈の誤りがありうることをお断りします。投資には元本割れを含むリスクがあります。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の情報を利用して生じたいかなる損害についても、筆者は責任を負いません。過去の実績や調査結果は、将来の成果を保証するものではありません。


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